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お着物の柄~季節に合わせた色、柄~
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
気温の変動が多い日が続いておりますが、体調はくずされていませんでしょうか。
これまでのブログで、田村若女将のお着物についてや、茗花女将のお着物を身にまとう際のお化粧について見てくださった方もいらっしゃるかと思いますが、今回お着物の「色柄」についてお話させていただきます。
日本では、四季があり古くから様々な形で季節を表したり、意識したり・・・
着物もそのひとつとして季節感が大切にされます。
冬は裏地のついた厚手の生地、夏は透け感のある薄物といった生地の素材や仕立ても季節によって変わります。
色や柄も季節によって変え、冬は温かみのある色、皆さまが普段着ていらっしゃる洋服も季節によって、
ふさわしい色や柄があるように、和装の場合も季節で色や柄を変え、お洒落します。
普段、お着物を着てお仕事しておりますが、お着物は昔から好きで、
「着物が好き」ということは、
(株)mihakuに入社を考えたきっかけでもあり、理由の一つでもあります。
街でも良くお着物を着た女性を見かけると目で追っちゃい、一段と輝いて見えます。
きれいなお着物や素敵な柄はあこがれです。
その季節にぴったり合うものよりも、少し先取りするのが着物のお洒落では上級者のようです!
もしも柄選びに迷ってしまったらすこ~し先の季節を連想させる色柄を選ぶと、良いかも?
~春~
春が近づいてきたら、着物の色は明るいパステルカラーやピンク色。
桜が散るころには、藤色や緑色系を取り入れると◎。五月ごろには涼しげな色で初夏の訪れを予感させてみては?
柄は、桃や桜、ボタンや菖蒲などが良いです。
★ポイント★
桜の柄着物は、桜が三分咲きのころまでに着用し、満開のころには、桜と競い合っているようで好ましくありません。
~夏~
夏の暑さをクールダウンしてくれるような寒色や気品を感じさせるモノトーン、
ごく薄いペールカラー同士の組み合わせが涼しげな印象を与えます。
柄は、紫陽花や朝顔、竹、笹、柳などといった柄や、季節を先取りで
とんぼや楓が描かれている着物を着るのもお洒落です。
★ポイント★
夏にあえて、雪輪などの冬らしいモチーフを取り入れて「涼」を演出することもございます。
~秋~
お彼岸(9月23日前後)を過ぎたら、秋らしさを表現してみてくださいませ。
紅葉を思わせるような深い赤色や茶色、秋にふさわしい温かみを演出します。
柄は、紅葉や萩、桔梗や撫子、山茶花などです。
★ポイント★
朱色やからし色、茶色→紅葉や銀杏の色づいた葉
深い紫や橙→葡萄や柿の実
といった具合に秋の風物を表現します。
~冬~
冬は草花などの自然の色が少なくなる時期です。華やかな色合いを加えた、
メリハリの利いたコーディネートが冬の景色のなかで美しく映えます。
柄には菊や、南天、松竹梅などといった柄を選ぶと良いでしょう。
★ポイント★
クリスマスや忘年会、お正月などのイベントが多い冬は是非、着物で出かけてみてはいかがでしょうか。
帯や小物で華やかに演出するのも素敵です。
春夏秋冬それぞれ、ご紹介させていただきましたが、
季節を問わない定番の色柄もございます。
~無地(むじ)~
何も描かれていない無地であれば、季節は問いません。特に淡いトーンの暖色や黄色、黄緑は着回ししやすいです。
あまり温度を感じさせない中性な色(黒、白、灰色、紫など)も合わせる小物の色によってもイメージが変わるので
どの季節にも使いやすいです。着物に柄がない時は、帯で季節感を出したり華やかさをプラスしたりするのがお勧めです。
~文様(もんよう)~
鶴や亀、鳳凰(ほうおう)、龍などといった縁起物が描かれている吉祥文様、シンプルなデザインの幾何文様(市松、縞、格子など)
も季節を問わず着用できる便利な柄です。
~蝶(ちょう)~
古くから縁起担ぎの柄としてこのまれていたそうで、そのことから四季を通して着用できます。
私が勤務中に着させていただいております色柄は、品を意識した柄、落ち着いた色合いが
多いですが、花が好きで季節によっては花柄を取り入れております。
帯や小物にも季節によっても柄や質が変わってまいります。
全体的に品を保ちつつ、その中に少し小物であったり帯であったりと季節を感じさせる着こなしも素敵ですよね。
私の好きな花柄にも花により意味合いがあるそうです。
知れば知るほど、奥が深いと感じます。まるで日本の文化そのものようですね。
またご紹介させていただきます。
瓢喜 西麻布店、香水亭 六本木本店
女将 森脇 百合子