社長ブログ

mihaku DNAブログ開始!第一回【新社会人の心得】

当社mihakuにはDNAという冊子が社員に配られます。

日本料理のおもてなしは技術だけではうまくいかない事が多くあります。

私が創業当時から経験してきたことを基に、技術を使うために必要な心構えであったり、チームワークの取り方や、本部との連携、人生観まで様々な事をこのDNAの冊子で学んでいただいております。

一気にすべてを学ぶことは中々難しいので、毎週DNAの冊子の中から気が付いた事を深堀して伝えていきたいと思います。これから当社へ入社を検討している方や、社員のみんな、はたまた、他飲食業界の方に少しでも気づきを得ていただければ幸いです。

 

さて、第一回目ですが、3月ですので、新社会人になられる方に向けて新社会人が持っておくべき考え方を少し書き記してみたいと思います。

よく我々の日本料理の業界は厳しい修行があると言われます。

私もそうでしたが、初めてこの日本料理業界に入ったら、一日一日を何とか終えていく・・・その位でしかモチベーションを保てないんです。その位昔は厳しかった!!今はずいぶんそんな事はなくなってきてますが!

1か月持てば次は3か月、3か月持てば半年、半年持てば1年、一年持てば3年・・・そんな事を言われたり、自分に言い聞かせたりして、約10年程かけて料理人と呼ばれる所まで成長することができると言われております。話が飛びますが、この「持てば」と言う言い方には違和感を感じますよね。同期が辞めた時には「退職」という言い方ではなく、「逃げた」「飛んだ」なんて言う業界でした。飛ぶ?なんだそれ!羽が生えたのか?替わりはいくらでもいるんだと言わんばかりで、ほんと厳しい世界でした。

話を戻します。鰻の業界でも良く耳にするのが、「 串打ち3年、裂き8年、焼き一生」と言われたりしてます。何が言いたいのかというと、1年間だけは頑張ろう、3年だけは頑張ろう、そんな気持ちでは一人前なんて到底たどり着けないという事です。転職の時代と言われ、営業をやってみたい、事務職をやってみたい、興味がある仕事に転職したいという話を聞きますが、3年で転職を繰り返している人はその仕事のうわべだけで、奥にある、本当の仕事の≪奥義≫的な所までたどり着けず、誰でもできるレベルで終わってしまっている大変残念な社会人人生になりがちです。

何が残念て、誰でもできるんですから、誰でも替われてしまうわけです。いつまでたっても第一人者と言われるような人にはなれません。誰でもできるレベルでは、競争原理で考えて、給与水準も上がりません。労働集約型で仕事をしていくしかなくなるかもしれません。逆に誰でもできないレベルまで行けば、どうなるでしょうか?お分かりですよね。

ただ、そこまで頑張って有名な料理人になって何十年も働いて定年を迎えた人が、良く言われることがあります。「まだまだです」「これからも勉強です」名をはせた人ほどそうおっしゃいます。「3年だけは頑張ろう」と言っている人が、社会で成長、成功するという事はまずないのです。一生勉強してようやくのはずなんです。頑張り続けられる奥が深い仕事、だからこそやりがいがあると思います。

他業界の方と話しをすると、何の仕事でも奥が深い事ばかりだなと思います。日本料理の業界は厳しかったから他業界なら大丈夫だと思って転職した人で大成した人は聞いた事がありません。我々の業界で頑張れなかった人が他業界で大成できるはずもなく、逆に、学生時代に当社でアルバイトで大活躍した人が他業界で大活躍することはよく聞く話です。

いつか頑張ろうではなく、いつまでも頑張る気持ちをベースにさえすれば、社会人になって定年を迎えるまでの40年間が、しんどいではなく、楽しいになると思います。

新社会人になる皆様頑張ってください!

仕事は苦しいですが、めっちゃ楽しいです!

その楽しいに行くまでは時間がかかります。すぐそこまで行ける天才もいますが、時間をかけてやるから苦労しますし、苦労を共にする仲間ができます。3年で次の仕事じゃなくて、一生仕事人。

仕事人である事が誇りになる日が必ずきます!そうなると、趣味と仕事が同じくらいになります!